名も知らぬ おじさんに元気を貰った話
キリオは最近
鬱々としていて、「生きる意味ってなんだろう」とか
「努力なんてしても意味なくね？」とか
考えがちなんだけど
今日は名もなきおじさんから
元気をいただいたので
その話を書きます。
そのおじさんを見たのは
10時ごろの上りの電車の中でだった。
なかなかオシャレなスーツを着られていたから
ええとこのサラリーマンとかだと思う。
そのおじさんが電車の席の隣に座っていたわけなんだけど、
なんとそのおじさん！
カバンから英語のテキストを出して勉強しだしたんですね。
しかも・・・
そのテキストっていうのが
学校とかのテキストでありそうなノートサイズのやつで
品の良いアイテムでまとめあげられているおじさんには
似合ってないのよね
テキストだけめっちゃ浮いてる～～～～！！！！
って感じで
で
中身をちょっと覗いたんだけど
テキストの内容がまぁひどい
英語の文法とかいって句動詞の
副詞・前置詞を選ぶっていう問題なんだけど
キリオとしては
それマニアックすぎん～～～？？
って感じで
その時は
「この人も勉強なんかのために
えらい時間無駄にしてはんなぁ」
とか思ってたんだけど
その後、電車に揺られてて
ふと考えた。
「なんで、このおじさんそこまでして勉強してるんやろ」
って
だってそうやない？
ええ身なりのおっちゃんやねんからお金にも
困ってはらへんやろし
保険とか貯金にお金かけてへんとも考えられへんやん？
せやから
昇給・昇進のためってのはなさそうやのに
なんでそこまでして
苦手な英語をわざわざ電車の中でまで
やってんのかなって
そうやって電車に揺られ続けて・・・
思いついた！
ひょっとして家族のためかなって
子供のためかなって
自分ひとりのためのお金なら
そこまで沢山必要っていうわけじゃないと思うけど
家族や子供のためなら
将来のためにお金を稼ぎすぎるということはない
愛のために
おじさんはがんばっているんだなぁ
とシミジミ思った。
それに
愛のためにがんばるのって
純粋にかっこいいなと思った。
だから
一見、努力が非効率的に見えても
それを無意味だとか無駄だなんて
思っちゃいけないんだなってことがわかった。
だからキリオも
人生は決定論だから無意味だとか
人間は遺伝子により規定された動物だから生きることに意味がないとか
採取的には如何なる種族の生き物も絶滅するので今、人類がどのような
文化文明・建造物を残そうとも無駄なんて
思ってる場合じゃないなって思った。
たとえ
おじさんであっても
愛のために苦しいことに立ち向かう姿は
美しいのだから
鬱々としていたキリオは今日、電車で
名も知らぬ おじさんに元気を貰いました。
