キリオの日記

勇気と博愛、そして希望を胸に満帆、感謝と幸福を感じながら生きることを今、ここに誓います

恋愛と贅沢と資本主義 漫画版 感想

ゾンバルト

漫画版

恋愛と贅沢と資本主義の感想です。

 

最近、本屋さんでよく見かけますよね

古典を漫画家したシリーズ⇩

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こんな感じの古典マンガシリーズ

ヴィヴィッド・カラーな表紙と

偉人のキャラクターと印象的なセリフが描かれた

インパクトの強いシリーズですよね

 

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結構、目立ちますよねぇ

 

キリオはぶっちゃけ

漫画なんかでちゃんと、固い話がわかるわけ~??

とか思っていたんですが…

 

 

すっごい分かりやすかったです。

 

時間も殆ど掛からずに読み終えることができます。

 

なにより

原作を読んでみたいという気持ちが

以前より強くなったので

古典への導入という意味では

キリオの場合、大成功です。

 

***

 

さて、

この漫画を読んでキリオが学び取ったことは

『奢侈の意味』

です。

 

奢侈(しゃし)、つまりは贅沢のことですね。

 

ずっと贅沢は無駄なものであり、

可能な限り減らすべきという考え方でした。

 

というのも

キリオは母親が東大阪出身の影響もあってか

お金に関しては元来

大阪的ケチな傾向があります。

 

大阪的ケチっていうのは

如何にお金を使った量を少なくしたかを誇りにする、

あるいはお金の使用量が少なくなったことを喜ぶようなケチのことを

指す言葉としてキリオは使っています。

 

バーゲンでx%OFFで買ったとか

遠い店まで行ったことで数十円安くなったとか

食品を薄めて使ったから食費が安くなったとかで

喜ぶ感じです。

 

よく言えば

創意工夫に溢れた買い物上手

悪く言えば

価値基準がお金の卑しい人

って感じです

 

いろいろ勉強して

キリオは

「お金自体に価値があるのではなく、得るものに価値がある」

という考え方にはなってきていたんですが

奢侈は未だに積極的にすべきものとは思っていませんでした。

 

『奢侈の意味』とは

経済の循環・発展です。

 

さて、なぜ贅沢をするのかというと、

合皮で十分なのになぜ本革を使ったり、

黄金や宝石をあしらった食器も通常の食器も機能に差はないにも関わらず、

 

なぜ贅沢をするのかというと

異性にモテるため”なんですね

 

当時の女性は少しでも

いい思いをするため、他の女と差別化するため、資金獲得のため、

男性に贅沢品と要求します。

 

一方、男性はというと

女性を満足させるため、ライバルに自分の権勢を知らしめるため、

女性の要求に応えます。

 

これがエスカレートしていって

貴族の豪華で無駄な生活になっていくわけなんですが

 

なぜこれが

経済の発展や循環に繋がるのでしょうか

 

それは

奢侈品を作る過程で

労働が発生するからです。

 

だから奢侈品の需要が大きければ大きいほど

働き口の数も増えるのです。

 

確かにそうですよね

スマホゲームなんか最近ずっと加熱気味で

転職サイトにも求人がいっぱい載っていますが

これはスマホゲーム需要があるからですよね

 

もしも世の中の人、全員が

スマホゲームは贅沢であり意味のない行為なので

もう遊ばないなんてなったら

スマホゲーム会社の人たちも皆、廃業です。

 

そして、仕事をみんなが失うとどうなるかというと

治安が悪くなる。

小人閑居して不善を為すですねぇ。

 

ということで

社会が安定して回り続けるためには

一見無意味に見える奢侈も必要だとのことです。

 

***

 

こうやって

余剰資金を持った男女により奢侈品の需要が生まれて

沢山の人たちの働き口が見つかり、

社会が安定するんですねぇ

 

まぁキリオは経済学者ではないので

どこまでが現代でも通用するのか、あるいは当時から正しかったのかは

わかりませんが、

 

確かに不況になると

就職率や働いている人の数が減りますよね

 

減るっていうことは必須の仕事ではないというわけで

(インフラやお米作りなどの仕事自体がなくなるとは思えません)

つまり、

奢侈品に繋がる仕事だと言えそうです。

 

「お金は貯めるよりも、使った方が豊かになれる」

という胡散臭いセリフも

こういうのを根拠にされているのかもしれませんね

 

***

 

経済学というと

ステマティックで理性の塊的なイメージがありますが、

恋愛や贅沢と結びついていて

人間の行動のうえになりたっている学問なんだなと実感できてよかったです。

 

原作の方もいずれ

本屋さんで現れたら購入してみようと思います。

出版需要が生まれて、そこで働く人にお金が回りますしね♩

 

この漫画のシリーズもさわりをさらりと読むのにちょうどいいので

また買うかもしれません。

 

 

それでは

みなさん、さようなら

またどこかでお会いしましょう。